今日は、バレーボールのアナリストが試合中に見ているポイントについてご紹介していきたいと思います!
あなたのバレーボール観戦力は大きく高まると思います!
バレーボールのアナリストが試合中に行っていること
バレーボールはスポーツの中でもルールが緩いと言われています。
試合中にコート外の観客席からコートにいる監督やコーチに対してリアルタイムでデータや映像を送ることが許されています。
チーム独自にwifi環境を構築することも許されているので、データを送ることは当然ですが、電話やトランシーバーで観客席にいるスタッフとベンチにいる監督・コーチと会話することも可能です。
コードサイドにiPadを持った監督の姿をテレビでご覧になったことがあるかと思います。
あのiPadにデータをリアルタイムで送信しているのがアナリストの仕事です。
バレーボールでは、試合中にコート後方にいるアナリストがリアルタイムで情報を収集し、ベンチにデータを送っています。
データをリアルタイムで収集、いわゆるライブコーディングを行いつつ、数値情報や実際のプレーを見て、客観的な情報をベンチに伝えています。
バレーボールのアナリストが試合中に見ている6つの視点
それでは、具体的にどのような着眼点を持って試合を見ているのでしょうか。
セッターのトス配球
相手アタッカーのアタックコース
相手のアタックコースも、事前に準備した分析結果とその日の違いをまずは察知します。
アタッカーは当然それぞれ得意なコースを持っていて、その一番強い球が打てるコースを一番に警戒しなければいけません。ただ、相手もこちらの弱点を分析してきており、効率よく得点できるコースを狙ってきます。
相手がどういったアタックコースを狙っているかを観察することで、相手アタッカーに対してのブロックの位置やフロアディフェンスの修正を行う必要があります。
アナリストとしては相手のアタックコースの❝変化❞をすぐに気づかなければいけないのですが、そのためには事前情報が重要です。これまではどうだったのかという情報があって初めてその日の変化に気づくことができます。
相手のディフェンスフォーメーション
相手のディフェンスはこちらの攻撃に対してどのようなブロックシステムで、どのようなレシーブのフォーメーションを取っているのか確認します。何度も言いますが、相手もこちらの分析をし、対策を取っています。
ブロックシステムといっても難しいことを見ているわけではなく、次のようなポイントを見ています。
ブロックの着眼点
- 前衛ブロッカーの配置(間隔)
- 相手ミドルブロッカーはどんな時にコミットしてくるか。
- 相手のミドルブロッカーはこちらの速攻に対して正面についてくるか(フロントを取るか)
- こちらの速攻に対して相手のサイドブロッカーは手を出してくるか
- こちらのサイド攻撃に対してブロックはどこを防いでいるか
一つ例に上げると、こちらがBクイックを囮にした攻撃を仕掛けた時に、相手のミドルブロッカーがBクイックに対してその場から動かないのか(ステイ)、Bクイックの正面に張り付くような動きをするのか(フロント)を観察することでどのような攻撃パターンが有効か予測することができます。
さらにBクイックに対して相手のサイドブロッカーがブロックを跳びに来るのかによってもさらに攻撃を最適化することができます。
もし相手ミドルブロッカーがその場から動かず、相手サイドブロッカーもクイックに跳びに来ないようなら、素直にBクイック上げるとブロックが手薄になることが予測できます。
相手のブロックシステムを観ることで数ある攻撃の選択肢の中から、何が一番期待値が高い効果的な攻撃ができるか予測し、実行することができます。
フロアディフェンスの着眼点
- 後衛3人の配置(フォーメーション)
- こちらのセッターがトスを上げようとしている際の基準となる位置
- サイドから攻撃を仕掛ける際の位置
- ストレート側のレシーバーはどこまで下がっているか
- バックミドルはストレートとクロスのどちらに位置取っているか
- オフブロッカーの動きや位置取り
相手のフロアディフェンス(ブロックを跳ぶ人以外のレシーバーのフォーメーション)を見る際には、上記のような点に着目してい試合を見ています。
基本的にチームによってはベースとなる守り方がある程度決まっていることが多いですが、特徴のあるアタッカーに対応する場合は、アタッカーによってディフェンスのフォーメーションが変わることがあります。その相手がどんな意図を持ってディフェンスしているかを読み取り、コート上のどこが空いていて、どのコースに打ったら得点の可能性が高いか推測し伝えます。
彼女は非常に高さのある選手で日本人相手だとブロックの上から打ててしまうので、どこが空いているかさえ分かればそこに打って決めることができたのでしょう。
レセプションのラインコントロール
サッカーに例えるなら、オフサイドラインをコントロールするようにレセプションの隊形もネットに近いチームもあれば、後方で構えるチームもいます。
それによって、どんなサーブが効果的かを予測しています。
ブロッカーの位置取りとタイミング
スタッツ情報
アナリストは意思決定者ではないので、あくまでも監督・コーチへの情報提供です。それらの情報をもとにベンチにいるコーチ陣でメンバーチェンジなどの決定が行われます。
=(アタック決定数-アタックミス数-被ブロック数)÷アタック打数×100
ボールを追いかけすぎない
ぜひ会場やネットでバレーボールをご覧になる際や、実際にバレーボールをやる際には参考してみてください!
こちらも合わせて読んでいただけると、会場で試合観戦をした際には最初から最後まで楽しめると思います\(^o^)/

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